GODIEGO DISCOGRAPHY

SONGS

ゴダイゴがCMソングとして提供した曲を集めた企画アルバム。

結成当初からサウンド・トラック、CMソング、スタジオやライヴでのバッキングと多彩な活動をしていたが、CMソングは特に曲として優れたものが多く、セールス的にも「西遊記」には及ばないもののそれに次ぐ成果を収めている。

異なる時期の音源を集めたため、メンバーのクレジットがはっきりしないものがある。 レコード上はMarkIIIのメンバーだけがクレジットされている。 多くはこのアルバムのために再録音されたものだが、「イン・ユア・アイズ」はゴダイゴのメンバーはタカワユキヒデ以外に誰も参加していない（タケカワがまだミッキー吉野と出会う前の録音）。

「アンクル・ジョン」と「スマイル」は75年11月にタケのソロ・シングルとしてカップリングで発表されているが、ミッキー吉野、浅野孝己、スティーヴ・フォックスは参加している。ドラマーは不明（ミッキー吉野によれば、原田裕臣（MarkI）等ではなくスタジオ・ミュージシャンらしい）。「僕のサラダガール」はMarkIIのメンバ−（ドラムが浅野良治）である。

ブレイク後のCMソングと異なり、純粋に曲とサウンドの良さを買われてCMに起用されていた時期の作品であるだけに、演奏も充実している。 特にミッキーのピアノ、オルガン、シンセにまたがる多彩なプレイは素晴らしい。 また、トミー・スナイダーの吹くフルートや浅野氏の逆回転ギターなど興味深い演奏や、トミーやスティ−ヴのヴォーカルを聞くことができる。

名曲としては「ホワット〜」や「スプリンター・リフトバック」、「ミラージュのテーマ」、「シンフォニカ」などがトータルな完成度でまず挙げられる。その他にメロディラインの美しい「モーニング・アフター」、ミッキーのクラヴィネットやオルガンを始め気合の入った演奏が堪能できる「レッド・シャポー」や、「ナウ・ユア・デイズ」も捨て難い（この曲は77年当時のライヴでもよく演奏されており、ファンの人気も高かった。当時は"Now Your Days are Here"というタイトルであった）。
「僕のサラダガール」は「ゴダイゴ（組曲：新創世紀）」収録のものと同じテイクである。

ライヴでは「ミラージュのテ−マ」、「僕のサラダガール」、「ホワット〜」や「シンフォニカ」、「ナウ・ユア・デイズ」などが演奏されていた。

ジャケットは横浜で撮影されており、ポップなイメージである。浅野孝己、スティーヴ・フォックス、トミー・スナイダーはヒゲをはやしている。トミーが膝の上に乗せているのは、前年にリリースされたセカンド・アルバム「デッド・エンド」である。
ライナーノーツはタケカワユキヒデがそれぞれの曲にコメントしたものが収められている。
歌詞のみで対訳はなし。　ファンクラブ会報での仮タイトルは「さらばCM」であった。

当初はLP(78.1.25)、カセット(78.2.25/CCK-5013)での発売。後にCDで正式に復刻された(89.11.21/CA-4062)。CDはQ盤でも出ている(93.10.21/COCA-11091)が、これはジャケット/ライナーが省略されている。このQ盤は98.10.21発売の「定番コレクション」シリーズで再発されており、これには（レコードのジャケットとは異なるが）一応裏面に曲目が書いてある（CD番号は同じ）。
同じYX-7196でもレーベル面がサトリルとコロムビア（オレンジ色）の2種類があり、ジャケットの帯のデザインが異なる。　 カセットは曲順が違っている（「ホワット・ディド・ユー〜」が「僕のサラダガール」の後ろ（つまりA面ラスト）に入っている）。
また、「CMソンググラフィティVol.2」とカップリングされたダブル・カセット版もリリースされている。