僕のサラダガール(SALAD GIRL)

クレジット Yoko Narahashi-Yukihide Takekawa
主な音源/演奏メンバー シングル「僕のサラダガール」 ゴダイゴ(MarkII)
カネボウ キャンペーンCM
CMソング・グラフィティ
コメント ゴダイゴのオリジナル曲。 リード・ヴォーカルはタケカワユキヒデ。

カネボウ化粧品のキャンペーン「サラダガール」のCMソングとして制作された。

デビュー・シングルのタイトル曲であり、かつデビュー・アルバム「ゴダイゴ(新創世紀)」のA面ラストに収録されている。 このシングルはオリコンの37位にランクされ、無名バンドのデビューシングル(しかもCMソング)としては異例のヒットとなった。

スタジオ・テイクはシングル版、アルバム版、CM版の3種類が製作された。CM版は実際の音がいまや分からないので、詳細不明。 「タッタ君現る」収録の「不可が怖い」によれば、ゴダイゴ結成後に河口湖畔で合宿を行い、この特設スタジオで「僕のサラダガール」をレコーディングしたことになっている。「永遠のオデュッセイア」でジョニー野村は「カネボウからコマーシャルの話がきたわけ。それが『サラダ・ガール』で、翌年、76年の1月と2月にかけて、山中湖かなんかへ出かけたりして、これを3回位とり直しているんだよね」と語っている。 

アレンジは、基本的に浅野孝己の歯切れの良いアコースティック・ギターのカッティングとミッキー吉野のエレピがバッキングの中心となっている。シングル版はエレピのソロで始まるのに対し、アルバム版は大きく駆け上がる様なスライド・ギターで始まる。このフレーズは曲中のバッキングでも効果的に使われている。
ヴォーカル/コーラスはシングル版の方がエコーが深い。
間奏はどちらも浅野氏のギターソロだが、シングル版の方はソロのおわりから2コーラス目の歌いだしへのつなぎがやや強引な感じがするのに対し、アルバム版はツイン・リードが決まってい る。浅野氏のコメントによれば、ギターはテレキャスター(フェンダーのシンライン)を使用していたらしい。
コーラスは、サビの掛け合い風のところではタケの声が目立つが、3コーラス目の「It kisses your hair that smells of lemon lime」のところで、「lemon lime!」とドスの効いたスティーヴ・フォックスのボーカルが入る。

初期のライブのレパートリーであり、76年4月及び78年2月FM東京「DENONライヴ・コンサート」出演時にも演奏された。

ちなみに「CMソング〜」のライナーでのタケのコメントは「やっぱり、CMのアルバムだというと、当然登場してくるのが、この曲だね。 しかし、僕等は、この曲を何回録音したのだろう。 最初にシングルで、次にCM用に、それから、アルバム用にと、全部で、三回、それも全部違うアレンジでやっているんだよね。 今回は、僕等が一番気に入っている、アルバム用の奴を使ってみたんだ。」である。 
79年のキーボード・マガジン11月号臨時増刊「マジック・カプセル」(リットー・ミュージック刊)では、 「16チャンネルのテレコを持ち込み河口湖で合宿生活を送った時レコーディングされたのがシングル盤、音響ハウススタジオでのがコマーシャル、メディア・サウンド・スタジオでのがファースト・アルバム「新創世紀」に収録されている。」となっている。「ゴダイゴBOX」のライナーでは、シングル版、アルバム版、CM版の順で製作されたことになっているが、これはやはり「CMソング〜」のライナーが正しいと見るべきだろう。

 

その他

アルバム「ゴダイゴ(組曲:「新創世紀)」で浅野良治がドラムを叩いているのはこの曲と「想い出を君に託そう」の2曲だけである(他はミッキー吉野グループの原田裕臣)。

フェンダーのシンラインは当時浅野孝己がよく使っていたらしく、75年の沢田研二のツアーのバッキングをミッキー吉野グループが務めた際の映像(比叡山コンサート/大阪球場)でも、彼はこれを弾いている。

英語タイトルは"Salad Girl"だが、"My Salad Girl"と表記されることもある。

2006年の再結成以降のライヴでも演奏されている。
最初に演奏されたのは、06年秋のツアーで、初日の品川ではミッキー吉野がちょっとイントロを弾きかけたが断念、最終日に再び品川で行った際にアンコールで演奏してファンを喜ばせた。
また、2007年12月に放映されたNHKの音楽番組「SONGS」やクリスマスのディナーショーでもメドレーの一部として演奏された。これらは全てシングル版のアレンジをベースにしている。

 

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