GODIEGO DISCOGRAPHY |
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TITLE |
デッド・エンド/Dead End | |
DATA | |
1977年11月1日 日本コロムビア YX-7192 リリース当初約 2万7千枚のセールス。チャート64位(オリコン)。 |
REVIEW |
ゴダイゴの2ndアルバム。
1stの「ゴダイゴ(新創世紀)」が元々タケカワユキヒデのソロアルバムとして始まったことを考えると、実質的な1stアルバムと言える。
ゴダイゴのアルバム中最もロック色の強い一枚。袋小路(デッド・エンド)の様な混沌とした社会状況をテーマとしたコンセプト・アルバムで、同アルバムからは一曲もシングル・カットされていない。
サウンドはバンドの音を前面に出しており、ジャケットのイメージ通り黒と赤の印象を与える。 大曲「デッド・エンド〜ラヴ・フラワーズ・プロフェシー」は、解散に至るまでゴダイゴのライヴに於ける重要な曲となる。その他「アンダー・アンダーグラウンド」や「イン・ザ・シティ」、「御国」、「孤独な面影」などがライヴでは演奏されていた。 このアルバムを特集した放送音源としては、1978年2月5日のDENONライブコンサートがある。ここでは、このアルバムの大半の曲が演奏され、特に「サムの息子」は浅野孝己のギターとミッキー吉野のオルガンが白熱した演奏を繰り広げていた。
ゴダイゴとしては最もハードな部類に属する「血塗られた街」では、エンディングでトミーのドラムソロも聴くことが出来る。 ファンクラブ会報のQ&Aによれば、タケカワはレコーディング時にはキーボードは弾いていないが、ライヴでは「孤独な面影」と「イン・ザ・シティ」等で弾いているそうだ(ライナーの写真ではキーボードを前に座っているコンサートの光景(77年7月23日の俳優座)が写されている)。ちなみにメンバー全員が写っている演奏中の写真で浅野孝己が弾いているのがギター・シンセサイザーである。 ミッキーはピアノ、ハモンド・オルガン、シンセ、クラヴィネットと様々なキーボードを駆使して奥行きのある音楽空間を作り上げている。 レコードとCDでは編集にやや違いがあり、LPではクロスフェイドしていた「イン・ザ・シティ」と「サムの息子」がCDでは曲間が開いている他、「パニック」と「イメージ」がLPではカットインする様に繋がっているが、CDではこれも曲間が開いており、「イメージ」の唄い出しのタケカワのブレスがはっきり聞こえる。これはCD化の時にアルバムの原盤が残っておらず、個々の曲のマスターから落としなおしたためである。
82年にファンクラブ会報で行われたベスト・アルバム投票で一位となり、32・33号は同アルバムの特集が組まれた。
・吉澤洋治
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EPISODES |
プロモーション用に「時の落し子」「御国」「サムの息子」「血塗られた街」の4曲が収められた12シングルがプレスされている。これはミッキー吉野によればミキシング前のものである。
この頃の作品でレコード化されていないものに、「ゴダイゴ号の冒険」が挙げられる。この曲はトミー・スナイダー来日後に作られたもので、ファンクラブ会報で言及されている他、77年7月17日のDENONライブコンサート(FM東京)でも演奏されている。
赤と黒を基調にしたジャケットはかなりクールで、後のアイドルの面影はまだない。この時は酒をかなり飲んだ状態で撮影したという話もある(未確認情報)。確かにスティーヴ・フォックスや浅野孝己は素面に見えない。
ライナーノーツは大林宣彦(映画監督)。同氏が監督をした映画「ハウス」のサウンドトラックを担当した縁での執筆だった。 裏ジャケット裏の演奏者クレジット(女声コーラス)の表記はかなり不正確である。伊集さんは「加代子」であって「カズコ」ではない。 当初はLP、カセット(77.11.25/CCK-5011)での発売。後にCDで正式に復刻された(89.11.21/CA-4061)。CDはQ盤でも出ている(94.7.21/COCA-11876)が、これはジャケット/ライナーが省略されている。 また、同じYX-7192でもレーベル面がサトリルとコロムビア(オレンジ色)の2種類があり、サトリル盤の歌詞カードは2種類存在する。
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CREDITS | |
Producer | ジョニー野村 (Co-Produced by 柏木省三) |
Engineer | Philip Toynbee,三尾喜夫, Mr. Abe & 鈴木慶三 |
Arranger | ミッキー吉野 & GODIEGO |
Players | G-Personnel : MarkIII |
タケカワユキヒデ: Vocal | |
ミッキー吉野: Keyboards, Vocal | |
浅野孝己: Guitars, Guitar Synthesizer, Vocal | |
スティーヴ・フォックス: Bass, Vocal | |
トミー・スナイダー: Drums, Vocal | |
サンディ・A・ホーン, スーザン・キャンベル, 伊集加代子: Backing Vocals | |
Designer & Photographer | Photograph: Norman
Seeff Art Direction: Shingo Kaname Design: Tommy Fukutomi |
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