にがい涙 (Bitter Tears)

クレジット デイヴ平尾松山猛:補作詞)/エディ藩
収録アルバム/メンバー シングル(「にがい涙(A面)」) 第四期ゴールデン・カップス(MarkV)
コメント ザ・ゴールデン・カップスの9thシングルのタイトル曲。MarkVのメンバーでの録音は、このシングルとセッション・アルバム「ロックンロール・ジャム '70」だけである。
興味の対象が所謂ホワイト・ブルーズからアメリカン・ロックにシフトしつつあった時期のことで、ザ・バンド(The Band)の「怒りの涙」を思わせる。
ヴォーカルはデイヴ平尾。演歌調と言われることもある彼のヴォーカルは、ブルースと演歌の微妙な境界線の上に立っている気がする。
コーラスやオーヴァードライヴさせたギターのフレーズの入り方がやや唐突なので、最初は吃驚させられた^^。ケネス伊東のベースラインはかなりイカしてる。

元々のタイトルは「今の俺さ」で、デイヴ平尾(作詞)/エディ藩(作曲)だったが、シングル製作時に松山猛が補作詞で参加、このタイトルとなった。

松山猛はザ・フォーク・クルセイダースが67年12月にリリースした大ヒット曲「帰ってきたヨッパライ」の作詞担当として当時の音楽シーンに鮮烈な印象を与え(但し松山はフォークルのメンバーではない)、68年末のフォークル解散後は加藤和彦とソングライター・チームを組んでいた。
GS〜ニュー・ロック勢は言葉(歌詞)の弱さが課題であり、当時「ロック」側で受け入れられる作詞家と言えば限られていたのかもしれない。

オリジナルの「今の俺さ」は、「ロック画報12」付属CD収録のライヴで聞くことが出来る。

 

その他    
Writer/Editor 高崎勇輝
Special Thanks to Hitomiさん
くまさん
STEVE RATさん
「日本ロック紀GS編」黒沢進氏著
「ロック画報12」(BI Press刊)
「ザ・ゴールデン・ボックス」(P-VINE RECORDS)ライナーノーツ

 

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本コラムは非営利の個人である高崎勇輝がレコードの批評を目的として作成したものです((c) 2003 by 高崎勇輝 All rights reserved)。
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