GODIEGO DISCOGRAPHY

TITLE
ワン・ディメンション・マン/One Dimension Man
DATA
1984年11月21日 
日本コロムビア AF-7329
リリース当初約 3千枚のセールス。チャート50位(オリコン)。

 

SONGS

A01 モナリザも泣いてる/The X-Ray Vision of a Poet
02 一次元の男(ひと)/One Dimensional Man
03 彼はスーパーマン/Superman
04 民主主義のすすめ/Let's Play Democracy
05 マルチ商法/On Sale Now
B06 α(アルファ) ベット/The α Bet
07 計算天国/Let's Calculate
08 言葉/We Burned Our Words
09 アインシュタインの葛藤(ジレンマ)/Einstein's Dilemma
REVIEW

ゴダイゴの8thアルバム。85年の活動停止前では最後のスタジオ録音アルバムとなった。

各曲のタイトルにもあるように社会的なテーマを扱っているが、哲学書などを下敷きにして非常に難解な歌詞となっている。 メロディもタケカワユキヒデが「あえてきれいなメロディを書かない」としていた時期にあたるため、ゴダイゴのアルバムも中でも非常に異色のものとなっている。 これは必ずしもミッキー吉野の好むところではなかったらしく、後のインタビューで「タケの曲をアレンジするのは嫌だった」と語っており、タケカワのデモテープをバンドで再現するという形で曲が仕上げられている。
当時タケカワはコンピュータ・ミュージックに凝り始めており、アレンジにも目覚めていた時期だった。

ジョニー野村もアルバム・コンセプトと(ウィル・ウィリアムス名義での)作詞のみで、プロデューサーとしてはクレジットされておらず、プロデュース:ジョニー野村/アレンジ:ミッキー吉野という本来のゴダイゴのパターンが崩れた形でのラストアルバムとなった。

当時のレコード批評では前回の「フラワー」が好意的に受け取られていたのと反対に、「どのファン層を意図して作っているのかわからない」と言った厳しいトーンで、オリジナル・アルバムとしてはセールス的にももっとも振るわない結果だった(当時のファンクラブ会報でのファンの投稿でもかなり評判が悪かった)。
面白いのは普段ゴダイゴを聞かない人達に意外とウケたことである。「音楽」としては悪くなかったが、当時のゴダイゴの状況(スタンス、メンバーの方向性等)からすると無理があったのではないだろうか。ミッキーも90年代に入って「まぁ正直なところ,この作品の表現に関して言えば,当時のゴダイゴには,ちょっとムリがあったように思えます。もっともっと,鋭い表現感覚と高い問題意識を持ったアーティストが好ましいと思いました。」 と語っている。

サウンド的にはコンピュータ・ミュージック的な要素が強く、ドラムもリズムマシンぽい音になっている(実際には全てトミー・スナイダーによる生ドラムである)。タケカワのヴォーカルも、アンニュイな感じのつくり声で歌ってみたりと、「人工的なサウンド」になっている。タイトル曲の「一次元の男(ひと)」や「モナリザも泣いてる」等ではこの試みは成功している。

ミッキーにとっては、このアルバムはミキシングでのこだわりがあったらしい。「何よりも楽しかったのは,ミックスです。ゴダイゴとしては,かなり変わったミックスだと思いますが,好きです。」と語っていた。

一方このアルバムの歌詞はジョニーの博学と言葉へのこだわりの産物である。ミッキーもこの点については「彼(ジョニー)の“言葉”への追求心は素晴らしいと思います。」と評価している。クレジットに参考文献として以下の通り挙げてある。
"Claud Sutton "German Tradition Philosophy"/George Bernard Shaw "Pygmalyon"/Peter Brooker "Selected Poems of Ezrapound"/Jose Pierre "A Dictionary of Surrealism"/Bertland Russel "Outline of Philosophy" and other references."
なお、"Ezrapound"と"Bertland Russel"及び"Pygmalyon"は正しくは "Ezra Pound"/"Bertrand Russell"/"Pygmalion"である。

 

EPISODES
レコードリリース後すぐにファイナル・ツアーが発表になり、翌年4月20日の京都会館第一ホールでのライヴを持って解散した。 84年にオーストラリアの「ロイヤル・メルボルン・ショー」にゴダイゴが出演した際にこのアルバムから何曲か演奏されたらしい。 ファイナル・ツアーでは「彼はスーパーマン」と「民主主義のすすめ」「モナリザも泣いてる」の3曲が演奏されている。

同アルバムからのシングルカットはない。 ライナーノーツは歌詞と対訳のみのシンプルなもの。
日本語の曲タイトルはミッキー吉野によるもの。
アルバム・タイトルは本来"One-Dimensional Man"であるべきではないだろうか。

ちなみにジャケットで泥まみれになって「一次元の男」を表現しているのはスタッフの柏木省三である。

当初はLP、カセット(CAR-1334)での発売。後にCD (Q盤)で復刻された(95.2.21/COCA-12375)が、これはジャケット/ライナーが省略されている。2001年にはCD-R盤で再び発売された(2001.10.21/COR-12375)。

  

CREDITS
Producer GODIEGO & 庄司良一(Album Concept by ジョニー野村)
Engineer 大野映彦
Arranger GODIEGO
Players G-Personnel : Mark V
タケカワユキヒデ: Vocal
ミッキー吉野: Keyboards
浅野孝己: Guitars
吉澤洋治: Bass
トミー・スナイダー: Drums
  
Designer & Photographer Cover Art Design: TYRANOSAURS
Cover Photograph: Toshikazu Kodama

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